ピッチトンネル
ピッチトンネル
異なる球種が同じ軌道から分岐するという概念
解説
意味
ピッチトンネルとは、異なる球種のボールが投手のリリースポイントから打者の判断ポイント(スイング開始の判断をする地点)まで同じ軌道(トンネル)を通り、そこから先で分岐するという投球理論のことです。打者がスイングするかどうかを判断する時点では球種の区別がつかないため、効果的に打者を惑わせることができます。
詳しい解説
ピッチトンネルの考え方は、打者がスイングを開始するかどうかを判断するのはボールがリリースされてから約0.2秒後(ボールが本塁までの約2/3の距離に達した時点)であるという研究に基づいています。この判断ポイントまでストレートとフォーク、あるいはストレートとスライダーが同じ軌道を通っていれば、打者は球種を見分けられません。判断ポイントを過ぎてから球が変化するため、打者は対応できないのです。
使い方のポイント
ピッチトンネルを活かすには、異なる球種を同じリリースポイント、同じ腕の振りで投げることが重要です。例えばフォーシームとフォークが同じトンネルを通れば、打者はどちらが来たか分からず、ストレートに合わせたタイミングでフォークが落ちて空振り、というパターンが成立します。リリースポイントの一貫性がピッチトンネルの質を決める最大の要因です。
豆知識
ピッチトンネルの概念はMLBのデータ分析の進化とともに注目されるようになりました。Statcastのデータを使い、各投手のピッチトンネルの質を数値化する試みも行われています。大谷翔平のフォーシームとスプリットは「史上最高のピッチトンネル」と呼ばれることがあり、同じ軌道から一方は浮き、他方は沈むため打者は対応不能です。
関連用語
クイズ
打者がスイングを判断するのはボールがどの位置に達した時?